川崎大師ノリ養殖の歴史を継承

海苔作りの発展

多摩川河口から鶴見川河口にいたる遠浅の海は「大師の海」と呼ばれ、魚貝類が豊富に採れる漁場として発展してきた。海苔養殖は、明治4年(1871)大師河原地区の漁師が国から海面使用権を得て開始された。「海苔」は水温の低い冬季に成育し、採取することから、初期は農閑期の副業として始められたが、次第に本業へと転換し、昭和9年(1934)頃には、400世帯の漁師と地方からの出稼ぎの人も手伝いに来ていた。

海苔作りの転機

やがて川崎が工業都市化していくなかで、埋立地の増加、水質の悪化から次第に漁業は衰退へと向かい、昭和47年(1972)には漁業権は放棄され、川崎の漁業は終焉を迎えることとなった。
かつて川崎で盛んだったノリ養殖の歴史を残そうと、携わっていた人たちが1993年に設立。毎冬、小学生向けの体験教室などを行っている。
 
川崎の海は、多摩川の真水と海水がちょうど良く混ざり、良質のノリがとれた。後に工業化で埋め立てが進み、71年には漁業権を放棄、漁協が解散している。
現在は東扇島東公園にある人工海浜「かわさきの浜」で養殖を行っている。節を抜いた6メートルの竹50本を浅瀬に立て、ノリの芽が付いた網を張ると2週間ほどでノリが育つ。収穫したものは、4月に開催される「かわさき楽大師まつり」や、10月の「みなと祭り」で、つくだ煮やみそ汁で味わうことができる。
同保存会理事長の渡辺光一さん(75)は「かつて川崎にも漁師がいて、ノリや魚がとれたという歴史を知ってほしい」と呼び掛けています。

厳島神社例祭「海苔祭」

若宮八幡宮(京急線川崎大師駅徒歩2分)。かつてノリ漁師を守ってきた「海苔弁天」が祭られている厳島神社の例祭。同9時からのり作り体験を行う(申し込み不要)。天日干しで乾燥させている間に、川崎大師周辺の観光やランチを楽しめる。前宮司の中村紀美子さんは「川崎のノリの歴史を残したい。お祭りとして楽しんでほしい」と話す。同神社電話044(222)3206。

川崎の海苔づくり資料室

川崎の海の歴史保存会が寄贈したノリ養殖の伝統道具が展示されている。「漁協の解散が、のり作りが手作業から自動化するはざまの時期だった」と渡辺さん。手作業で一枚一枚のりを作っていた、かつての様子を知ることができる。

川崎市川崎区東扇島38の1、川崎マリエン2階

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