「萌え寺」了法寺に参詣
JR中央線西八王子駅から徒歩8分くらいのところにある了法寺は、美少女キャラのイラストを看板等に用いた「萌え寺」として知られている。
私も何度が足を運んだ事があるが同地でコスプレ撮影会が開催されるという情報を入手。さっそく、カメラ片手にお参りに出かけることにした。
了法寺は1489年に開山された日蓮宗系のお寺で、1590年に現在地へ移転した。徳川家康が関東に移封になったのと同じ年と、立派な歴史を持つ寺院だ。並木の美しい甲州街道に面している。
入口の右手には...いきなりかわゆいテイストの看板が! キャラ好きの子供が見たら喜びそうだ。大人もだけど。
寺の公式サイトには設置の経緯をまとめた解説が載っている。なんとも和む話じゃないですか~。
「皆に知ってもらうためアニメ風看板にしては?という提案に、始め住職はかなりの抵抗があったみたいです。
家族や宗派の人に相談して止めてくれないかと思っていたのですが、誰も止めてくれず、最後に神様にお伺いをたてようと「おみくじ」を引いたところ「大吉」が出てしまい無事設置されました。」
右の宝剣を持った女性は「とろ弁天」というキャラクター。八王子七福神の1つで、本堂内に安置されているインド由来の神様「新護弁財天」がベースになっている。
寺のテーマソングにハートの絵馬、なんか安らぐ...
参道を進むと臨時の露店が1カ所。キャラをあしらったTシャツやマグカップ、マグカップ、寺のテーマソング「寺ズッキュン!愛の了法寺!」のCD、テーマソング第2弾「なむ×きゅん」のDVD、そしてキュートなデザインのお守りなどが売られていた。
その奥には稲荷神を祀る稲荷堂も。稲荷神は伏見稲荷大社が祀る稲荷大神と豊川稲荷が祀るダキニ天の2種類あるという説があるが、インド的な要素が強いところをみると後者なのだろうか。同一視する考え方もあり、以上の推察は的外れかもしれないけれど。写経中らしき人の姿が見えたので写真は控えた。
露店ではハート型の絵馬も売られていた。百日紅(さるすべり)の古木の周囲には奉納された絵馬がぶら下がっていた。
露店の横に止まっていたのは痛車。寺所有なのか、檀家あるいは熱心な参拝者のものなのか、はっきりしたことは不明。今は電車やバスといった公共交通機関の乗り物もアニメキャラでラッピングする時代、寺院の車がラッピングしてもおかしくない。
とろ弁天様とご対面!
本堂に安置されていた「とろ弁天」はピンクのニーハイだ。他の仏像類は威厳があって正直ちょっと怖そうだけれども、とろ弁天は親しみやすい。しかし、刀を振り下ろされたらただでは済まなそう。怒らせることをしないよう心を改めたい。
午前中はフリー撮影会で、本堂や境内、稲荷、痛車で自由に撮影することが許された。13時から希望者に対して住職が御祈願。
コスプレショーの会場は本堂で、14時と15時の2回開催された。カメラマンの参加者は12名程度いただろうか。
お気に入りの衣装をまとった約13名のコスプレイヤーが、堂内で決めのポーズを披露する。
本堂の内部は黄金の装飾がキラキラと輝くけれども、基本的には暗い空間。被写体であるコスプレイヤーの持ち時間は1人当り2分程度ということもあって、結構あわただしい。
「お寺でコスプレなんて......!」と眉をひそめる人もいるかもしれないが、日本では古来、さまざまな芸能が寺社を舞台に演じられてきた歴史がある。それが後世、能などの古典文化にまで成長し、あるいは信仰のきっかけにもなってきたわけで、そう考えればこの催しも、実に日本らしい姿といえるのかもしれない。
それに、節分の豆まきに有名人がきて取材人で賑わうのも同じ事の様に思われるのだが。
歴女や御朱印ガール等若い人が寺などに興味を持つ事はいい感じだと私は思います。
きっかけはどうであれ寺などが後に残っていくきっかけになるのではないでしょうか。
0コメント